有馬朗人先生の訃報
今年は、誰もが予測していなかった大変な年になってしまいました。
俳句音楽も、イベントが中止になったり対外的な活動が制限されているなか、これからの活動を模索しています。
コロナウィルスの収束を願いつつ、来年の活動について思いを巡らせていたところ、大きなニュースにショックを受けることになりました。
科学者として俳人として、様々なお立場で大変な功績を残された有馬朗人先生の訃報です。
今年は有馬先生が主宰の「天為」が30周年、そしてご本人も傘寿を迎えられるという節目の年でした。
90歳での急逝となりましたが、昨年お会いしたときにはまるで年齢を感じさせない凛としたお姿に感銘を受けたものです。
有馬先生は青春時代を浜松で過ごされたことから、浜松にゆかりがあり現在は静岡文化芸術大学の理事長もお勤めになっていました。
私どもの俳句音楽の活動も応援してくださっていました。
激動の時代を生き抜いていらっしゃった有馬先生の俳句は、どこか遠い神の視点から詠まれたような壮大な世界観を持ちつつ、細部には慈しみのやさしい眼差しがあり、すべての生を励ましているような、そんな力がみなぎっていると感じていました。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
清水